労務監査Q&A(労務監査の真髄とは何か)
労務監査と言えば、就業規則のチェックなど労働基準法で定められている内容を企業が遵守しているかを点検する作業であると社長、人事担当者の皆さんは考えているものと思います。しかし、いかに立派な規程、制度を作っても、肝心の運用が機能しなければ何の意味もありません。意味がないどころか労務管理上のリスクはむしろ増大していくことになります。ここでは、機能する労務監査とはどのようなものかを、Q&A形式でご説明致します。これからの時代は、労務管理においても守りではなく攻めの姿勢で業務に取り組む必要があります。社長、人事担当者の皆さん頑張って行きましょう。
Q : セクハラトラブルによる企業の責任を回避するための労務監査とはどのようなものですか。
A : まず最初にやらなければならないことは、就業規則の中にセクハラ行為を禁止する条文を設けることです。次に全社員に対して、セクハラ防止研修を行い、企業としてしっかり教育・指導をしているということを形にして残すことが重要です。この先は運用ということになりますが、どんなに規程を整備し、教育・指導を行なっていても、残念ながらセクハラトラブルは起こると考えてください。一番大切なのは、セクハラトラブルの内容に関わらず、事実関係の調査をきちんと行い、被害者側の話、加害者側の話をよく聞くことです。『この調査と話をしっかり聞く』ということが運用として機能すれば、その後のトラブル当事者の人事を余程間違わない限り、企業の責任を追求される可能性は低くなります。
Q : パワハラトラブルによる企業の責任を回避するための労務監査とはどのようなものですか。
A : パワハラについては、自分より立場の弱い社員を軽視する社風と利己主義を限度を超えて容認する社風を許してしまう企業文化にその根源がありまます。この根源を絶つには、管理職に対して、部下の立場に立って物事を考えられない者は管理職失格であるということを研修を通して理解させ、本来の業務の範囲を超えて継続的に、部下に罵声を浴びせるなどの行為は、どんでもない部下に対する人格権の侵害であるということを熱心に伝えることが必要です。日頃からこのような研修を行っていれば、もしパワハラトラブルが発生しても、トラブルにきちんと対処することで、企業の責任は最小限に抑えられることになります。
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